【セリスさん】
港で、勇者を目指すセリスさんと、犬のサラに会った。
居住区に住んでいるという。今までもきっと会った事がある。
明るくて、元気で…塞ぎ込んでいた僕の気持ちを奮い立たせてくれる様な、そんな方で…
話しているうちに、凄く不思議な気持ちになった。それが何なのか、僕にはわからない。
ただ嬉しいのとは違う…何か………
抱き締められた時に、困った様な戸惑うような…それでいて、どうしようもなく嬉しい気持ちになった。
ただの挨拶なのに、意識してしまったのは何故だろう。
それと同時に、あの軍団が心の底から怖いと思った。
大切な人を傷つけたらどうしよう。今目の前で笑っているセリスさんが消えてしまったら、と…
ただ怖がるなどごめんだ。僕は戦う。
父上は言った…がぁらに愛着を持つなと。お前の祖国はここだともいわれた…。
人々との触れ合いも、一線を引きなさい、と。
そうしなければいけないとわかっているのに、僕の心はがぁらに惹かれるばかりだ。
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